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ペットボトルキャップのリサイクル

ペットボトルキャップの素材は2種類ある

ペットボトルキャップは、素材の違う2種類があるのをご存知ですか? 温められるHOT用はポリプロピレン(PP)、COLD用はポリエチレン(PE)を使用しています。

 

プラスチックはきちんと分けて同じ素材を集めれば、良い再生資源になるというリサイクルの原則があります。混ざった状態では良い再生資源にはなりません。しかしながら目黒区エコプラザなどキャップを回収しているところは、PP、PEを区別することなく1つの回収BOXで集めています。「良質な再生資源にするため分けて集めなくていいのか? 集めた先はどうなっているのか?」を突き止めることにしました。

 

訪れたのは埼玉県春日部市のプラスチックのマテリアルリサイクルを業務とする進栄化成の第2工場です。こちらには関東近県の回収拠点から年間3,300t(約14億個)ものキャップが運び込まれます。

 

1分間に1,000個以上を自動で分別!

①たくさんのキャップが工場に運び込まれます
①たくさんのキャップが工場に運び込まれます
②素材や色で分別です
②素材や色で分別です
③99.6%の正確さを誇る分別マシーン
③99.6%の正確さを誇る分別マシーン

④汚れを洗浄します
④汚れを洗浄します
⑤種類ごとに溶解後、再生プラスチックの原料に
⑤種類ごとに溶解後、再生プラスチックの原料に
⑥再生プラスチックで作られたポリ袋
⑥再生プラスチックで作られたポリ袋

 

運び込まれたキャップは同社が開発した近赤外線センサーを活用して、2種類の素材(PP、PE)を瞬時に分けていました。素材で分けた後は色(白キャップとその他の色)で分別します。画期的な技術により、1分間におよそ1,000個、99.6%の正確さで分別していました。

 分別したキャップは粉砕機で粉々にし、食品の付着物などの汚れを取るため、きれいな水で洗浄。最後にキャップの素材に応じて温度調整をし、200度以上の高熱で粘度状に溶かされ、再生プラスチック製品の原料となるペレットが完成です。ペレットは容器メーカーなどが買い取り、再び製品にリサイクルされます。

 

ペットボトルキャップはお近くの回収拠点へ

目黒区ではプラスチック製品を資源として回収しています。お菓子の袋も緩衝材も調味料の容器も、プラスチック製のものはまとめて回収しています。この中にペットボトルキャップを混ぜてしまうと、残念ながら優良な資源になりません。少し手間がかかりますが、ペットボトルキャップだけを集めて回収拠点に持ち込めば、進栄化成のようなペットボトルキャップを再生資源にする工場に運ばれ、良い資源に生まれ変わります。

回収拠点は目黒区エコプラザのほか、スーパーマーケットなどにあります。お買い物のときなどにキャップの回収BOXがあるか確認して、ぜひ利用してください。

 


エコキャップ運動

https://ecocap.or.jp/katudo/

エコキャップ運動とは、ペットボトルのキャップを集めて世界の子どもたちにワクチンを届ける取り組みです。進栄化成はキャップ1kg(約500個)ごとに10円を「NPO世界の子どもにワクチンを日本委員会」にキャップの売却益から寄付し、世界の子どもたちにワクチンを届ける運動に協力しています。

私たちがキャップをリサイクルすることは、SDGsの目標達成に微力ながら貢献することに繋がります。