目黒駅前で“楽しみながら備える”防災体験




昨年9月、目黒駅前で都市防災とサステナブルをテーマにしたアウトドアイベント「BELAY Ethical Days」が開催されました。災害時をイメージした野外泊の「目黒駅前キャンプ」や防災食の実食、火起こし体験、ごみ拾いなど、楽しみながら防災やサステナブルを学べる内容です。主催したBELAY Inc.は、目黒区でアウトドア専門のECサイトや自社ブランドを展開している会社です。
震災の経験が「アウトドア用品=人を守る道具」という気づきに
代表の畑中和彦さんは、スポーツウェアメーカー勤務時に阪神淡路大震災と東日本大震災を経験しました。畑中さんはこう振り返ります。
「1995年の阪神淡路大震災のときは大阪勤務で、大変な被害を前にして企業として何かできることはないかと考えたのですが、社員としてまだ経験が浅かったこともあり、何もできない無力さを感じていました。2011年の東日本大震災のときは東京転勤で、ある程度、意思決定できる立場にいたため、避難生活に役立つようなダウン製品や暖かいインナーなどを被災地に送り、支援することができました」
2つの震災から、アウトドア用品を“暮らしの安全に役立てたい”という思いが生まれ、ECサイト立ち上げ時から「アウトドア×防災」を重視するようになったそうです。アウトドア用品は電気やガスなどのライフラインのない屋外で過ごすことを前提に作られているため、軽量、コンパクト、耐久性に優れた“モノ”がたくさんあります。防災でも頼りになる存在です。
持続可能な自然環境があってこそのアウトドア

アウトドアは自然の中で楽しむ遊びです。畑中さんはフィールドである大切な自然を守る保全活動にも力を入れています。山梨県道志村の「養老の森」で森を再生する取り組みに関わり、間伐などの整備を行っています。
畑中さんは森の現状をこう語ります。
「スギやヒノキなどの人工林で人の手が入らず放置された森は、光が入らず暗い森になっています。日光や養分が不足して生物の多様性も失われます。間伐などの森の整備を行うことで森を再生させています」
森の再生は水の豊かさにもつながることから、きれいな水の象徴でもある「わさび田」の再生にも取り組んでいます。自然を大切にしながら地域の資源を生かす、持続可能な循環のモデルを目指しています。



アウトドアウェアを長く大切に使うために

最近は、日常でアウトドアウェアを着る人が増えています。畑中さんは、ウェアの防水性や撥水性など機能を守るためには洗濯が大切だと話します。
「洗濯すると機能が落ちると思われている方も多いのですが、ご自宅でこまめに洗濯して、汗や皮脂などの汚れを落とすことが製品の機能を保ち、劣化を防ぎます」
アウトドアウェアを長く大切に着るには、洗剤や洗濯ネット選びも重要です。BELAYではアウトドアウェアの洗濯に適した植物由来100%の衣類用洗剤「ゆたかな森きれいな水」と、洗濯時に抜け落ちるマイクロプラスチックファイバーの川や海への流失防止に効果的な洗濯ネット「WASHING NET BAG」を販売、環境に人に衣類にやさしい洗濯をおすすめしています。
社名の「BELAY(ビレイ)」は、クライミング用語で安全確保を意味します。畑中さんの話からは、アウトドア用品の普及を通じて、災害時の備えと自然の豊かさをどちらも大切にし、人々の暮らしの「安全確保」につなげたいという思いが伝わってきました。
