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目黒区で20年以上清掃活動を続ける「あおいくま」さん ①

実践わたし流!! 投稿者:SHIBATA

 

「あおいくま」こと鈴木武さん
「あおいくま」こと鈴木武さん

 

「僕はごみを拾っているのではなく、資源をゲットしているんですよ」

「あおいくま」こと鈴木武さんはそう笑うと、軽い足取りで、植え込みの中や道路に落ちているプラスチック容器やペットボトル、アルミ缶などを拾い集めていきます。毎日のように、ご自宅のある目黒区五本木付近で清掃活動をしています。

 

鈴木さんは1993年から勤めていた松下通信工業で社内のごみの資源化に取り組み、定年退職をした2002年には松下全グループで排出物の98%の資源化を達成しました。その極意は「1日1センチの改革」。謙虚な気持ちで日々少しずつの改革を進めて行ったそうです。

 

「ごみというレッテルを張ると、焼却処分か埋め立てることになります。僕に言わせると焼却処分は火あぶり、埋め立ては生き埋めです。ごみと言わずに資源と言えばもっと生かそうという話になります」

 

植え込みの中はごみが溜まりやすい場所
植え込みの中はごみが溜まりやすい場所
集めながら分別できるように袋は2つ
集めながら分別できるように袋は2つ
お店の人に声をかけて、資源回収ボックスへ
お店の人に声をかけて、資源回収ボックスへ

 

その精神は、20年以上続けている地域の清掃活動にも生かされています。拾い集めた缶やペットボトルを資源として生かすために、清掃ルートの途中にあるコンビニエンスストアの資源回収ボックスに入れさせてもらっています。

 

「近隣で拾った缶やペットボトルを入れさせてくださいとお願いしたら、快く引き受けてくれました。回収ボックスがいっぱいのときは袋の交換をしたりしてお手伝いをしています。僕とお店はウインウインの関係です」

 

鈴木さんのフィールドノート
鈴木さんのフィールドノート

 

鈴木さんはこれまで拾い集めた、缶やペットボトル、瓶の数をフィールドノートに記録しています。2023年までに合わせて11万6,327本もの資源をゲット。

 

楽しげにひょうひょうと清掃活動をする鈴木さんの信条は「あおいくま」の名前に込められていました。(続)