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ひょうたん池、「清流の宝石」カワセミが見られるかもしれません

目黒区立の小学校に通っていた半世紀も近く前、子どもの間では「工大にあるひょうたん池は底なし沼」のうわさがあり、気になっていました(東京工業大学の“工大”という略称は、現在は正式な略称は“東工大”です)。

今回は、「怖いもの見たさの思い出」になっていた、ひょうたん池ついて紹介します。もちろん、底なし沼ではありません。

ひょうたん池
ひょうたん池

呑川の緑道に紹介の案内板があります。「ひょうたん池には、コイ、カルガモ、セキレイがいる」とあります。

 

東京工業大学の博物館でひょうたん池について話を伺うと、カワセミも見ることができるそうです。「清流の宝石」とも呼ばれる鳥を大岡山で見ることができるとは、驚きです。


池の水位は、雨量が多い季節でも一定していて、自分にはこれが新たなナゾになっていましたが、今回の取材で理由がわかりました。

 

この池の水は、湧水です。

洗足池の水源の一つ、清水窪湧水と同じ水源が尾根を挟んだ反対側に湧き出て、ひょうたん池の水源になっています。水が多くなると吞川へ流れ、それがいつも同じ水位の理由でした。(参考:東工大史資料館提供「今月の一枚」(外部リンク))

 

 

大岡山周辺は丘陵地であり、その地下水脈が水源です
大岡山周辺は丘陵地であり、その地下水脈が水源です

  池の周りは、安全対策として白い金網で囲われていて、覗き込むほどまでには近づけませんが、落ち葉などの堆積で、浅くなっているように見えました。浚渫(しゅんせつ)はかなりの費用が掛かるため、なかなか実施できていないそうです。

 

 

池の周りは雑木林
池の周りは雑木林

コロナ禍の現在は、近隣の方の大学への入構が規制されていますが、世の中が元に戻れば、身近な自然を楽しみに散策をされてはいかがでしょうか。運が良ければ、「清流の宝石」を見ることもできるかもしれません。

 

なお、池の周辺は、犬を連れて歩けるコースからは外れていますので、ご注意ください。

 

カワセミ(写真提供:東京工業大学 望月弘保 教授)
カワセミ(写真提供:東京工業大学 望月弘保 教授)

参考:「目黒区連携講座「東工大博物館のアーカイブズを覗いてみよう!」開催報告」

    https://www.titech.ac.jp/news/2019/045192

 

   「東工大史資料館提供「今月の一枚」」 

    https://twitter.com/tokyotech_jp/status/1412637088231526403?s=19