
まだ食べられるのに捨てられる食品をレスキュー
ケーキ屋さんやパン屋さんでは、閉店時間になっても商品が並んでいることがあります。消費期限が短い商品のため、売れ残った場合は廃棄せざるを得なくなります。
「TABETE」(たべて)は、まだ美味しく安全に食べられるのに、閉店までに売り切ることが難しい食品を「レスキュー(購入)」するフードシェアリングアプリです。
和洋菓子やパン、お惣菜、お弁当など「食べ手」が見つからず無駄になってしまう食品を飲食店は通常価格より安く「TABETE」に出品し、利用者はお得な価格で購入できるシステムです。
スマホに「TABETE」のアプリをインストール
さっそく「TABETE」を使ってみることにしました。
スマホにアプリをインストールし、必要な情報を入力して登録。登録料、利用料はかかりません。
すぐにどんなお店があるのか検索し、行動範囲にあるお店や行ってみたいお店などを「お気に入り」に登録しました。
「お気に入り」に登録したお店から「レスキュー依頼(出品)」があると、スマホにプッシュ通知が届きます。レスキューする(購入する)場合は、アプリで購入個数、受け取り時間を選択し、登録したクレジットカードで代金を決済します。後はお店に行って商品を受け取るだけです。
目黒区内のおよそ60店舗が「TABETE」に登録



以前から気になっていた目黒区鷹番にある「P.S.COFFEE」も「TABETE」を導入していました。こちらはチーズケーキがおいしいと評判のお店です。
どんな時にレスキュー依頼をするのか、佐伯店長に聞いてみました。
「天気が悪かったりすると、予想よりお客さんが少なくなり、売れ残りが出てしまうことがあります。処分するのはもったいので、誰かに食べてもらえたらいいなと思って「TABETE」を導入しました」
「P.S.COFFEE」では通常約700円のケーキを2個詰め合わせて、1,000円で出品しています。出品されるケーキの種類は販売状況によって変わり、ランダムにセットされているそうです。佐伯店長は「TABETE」を導入したことで食品ロスを減らすことに加え、お店の宣伝にもなっていると言います。
「お客さんはお店にケーキを取りに来るので、そのときに店の雰囲気を気に入ってまたいらしたり、「TABETE」でレスキューしたケーキを食べて気に入り、また買いに来てくれたりして、新たなお客さんが増えました」
2018年4月にリリースされた「TABETE」は、2025年1月現在で2,900店以上と提携し、推計280万トン以上の食品をレスキューしています。食品ロスを減らすことができ、お店にも利用者にも環境にもよい「三方よし」の取り組みです。
■information
TABETE https://tabete.me/
2018年4月にリリースした国内最大級の食品ロス削減サービス。パン・ケーキ店、ホテル、飲食店、スーパー等のお店で「食品ロス」になりそうな食品を出品、ユーザーとマッチングするアプリ。目黒区は令和6年4月に食品ロス削減の普及啓発を目的とした連携協定を締結しています。
SDGsトレイン https://www.city.meguro.tokyo.jp/kikakukeiei/kusei/keikaku/sdgs_train.html
東急グループが運行する「SDGsトレイン美しい時代へ号」には目黒区の取組を紹介するポスターを掲出しています。令和7年1月~3月は「フードシェアリングで食品ロス削減」がテーマで、TABETEが紹介されています。