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和綿を育てる街“自由が丘”

昨年、持続可能な街の成長を目指して「自由が丘SDGs宣言」をした自由が丘商店街振興組合。これまで“街と自然との共生”事業として、「自由が丘 丘ばちプロジェクト」、「自由が丘 バラ計画」など様々な活動をおこなってきました。今新たに街中で和綿を育て収穫する「自由が丘 和綿(わめん)プロジェクト」を始めたと聞き、お話を伺ってきました

自由が丘商店街振興組合 事務局長中山雄次郎さんと井ノ口晃子さん
自由が丘商店街振興組合 事務局長中山雄次郎さんと井ノ口晃子さん

なぜ和綿を育てることになったのですか?

「自由が丘は、エシカルやオーガニック商品を扱うお店が多いから、街中で和綿を育てることは、人々に理解されやすく、またみんなで一緒に綿を育てることで、地球環境に思いを巡らせてほしいと思ったことがプロジェクトのきっかけです」

綿製品は植物由来のため自然にやさしいイメージがありますが、栽培時の自然破壊や生産地の貧困問題など、解決が待たれる課題抱えています。

んな課題に向き合う自由が丘のオーガニックコットン専門店「メイド・イン・アース」(※)のオーナーの前田剛さんの後押しで「自由が丘和綿プロジェクト」は、実現しました。和綿のことを良く知る前田さんの「そのSDGsに協力するよ!」の一声で形になったのです。 


 ※メイド・イン・アース自由が丘店(〒158-0083 東京都世田谷区奥沢 7-3-10 1階)

    純オーガニックコットン製品のお店 https://www.made-in-earth.co.jp/

「買い物で社会を変えていこう」(2019/4/11掲載)

めぐろスマートライフの取材にご協力いただきました。

 

 



自由が丘の街で育つ綿

綿が繋ぐ縁

ライターの私は、ライフワークとして目黒区民に綿の苗を配布して、育ててもらい、育てた綿を福島県のいわきに送る「コットンプロジェクトめぐろ」を運営しています。和綿の花の愛らしさ、実が生り、それが弾けたときの感動は格別です。

かつて日本には200種ほどの綿があり、それぞれの地域で綿織物が作られ、綿は生活に欠かせない、ごく一般的な栽培植物でした。それがいま日本には在来種は10種にも満たない数しか残っていません。

だから和綿を次の世代に残したい!


「自由が丘SDGs宣言」の柱になっている“街と自然との共生”は、どのプロジェクトも誰かとの”ご縁“で生まれた企画ばかりだそうです。その結果、街の多くの人たちに支えられ拡がりました。

そこに新たに「和綿プロジェクト」が加わり、ひとつの行動が、次の活動に繋がり、また次の目標が生まれる。このような展開はいつも楽しく、街のエネルギーになっているといいます。人と人、地域と人、自然環境と人。ひとりでも多くの人が活動の輪に入ってきて欲しい。その想いを「SDGs」にかけているそうです。それぞれがそれぞれの縁で、綿を育てることになった自由が丘商店街振興組合さんと前田さん。その綿に寄せる思いはみな同じです。

取材を終えて

今年7月に開設されたHP「自由が丘 和綿プロジェクト」に“和綿を育てる経験を通して地球環境を考えるきっかけづくりを。”とあります。今後この活動から何が生まれるのか? どこに繋がるのか?期待しています。