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自然のつながりを探しに出かけてみよう(春)

目黒区には、公園や緑道、歴史や文化を守る鎮守の森や屋敷林、街角の花壇などなど、いろいろな場所で緑があふれています。新しい芽が出てくる春!徐々に気温が上がり、土の中で冬を過ごしてきた虫たちが姿を現し始めるこれからの季節、散歩がてら生きものを探しに出かけてみましょう。

シジュウカラ
シジュウカラ

目黒区東山公園

池尻大橋より徒歩7分に位置する東山公園は、親子連れが多く利用しています。園内には、子どもが楽しめる遊具もありますが、緑が多く生きもの探しにはちょうど良い広さです。遊具のある場所から道路を挟んで公園の拡張部にあるじゃぶじゃぶ池の横に、小さなビオトープがあります。

ビオトープには、ヨモギやセリといった在来の植物やメダカ、ヤゴなどが育っています。野鳥や小動物などの生きものは、ビオトープの水や食べ物を摂るため公園の近くにやっくるので、年中、生きものに出会うチャンスがあります。


東山公園の自然を守る活動

ビオトープのような、生きものが住みやすい環境を維持するためには、人間の手で定期的なメンテナンス(管理)が必要です。月に2回、池周辺の掃除や動植物の観察や見守りを行っているのが、公園活動登録団体「目黒サンクチュアリーズ」のみなさんです。普段は、外来種が入り込まないように池の周りに入ることはできませんが、活動日(第1・3土曜日10:00~12:00)には開放され、ビオトープの生きものを観察できるそうです。

東山公園のビオトープ
東山公園のビオトープ
ビオトープの池に水を補給する
ビオトープの池に水を補給する
落ち葉の腐葉土は生きものたちの住処に
落ち葉の腐葉土は生きものたちの住処に

目黒区菅刈公園

池尻大橋駅(徒歩12分)よりと中目黒駅(徒歩11分)の丁度中間にあるのが菅刈公園です。広々とした芝生公園、遊具のあるこどもの遊び場、また復元した日本庭園があります。都会の真ん中にいることを忘れるくらい広々して場所です。公園には、畑と果樹園、古木などの樹林や常緑樹、落葉樹が混じる在来種による林、池もあるので、里山に来たような気分です。ここも、生きものが観察にはおすすめの場所です。菅刈公園にも、地域のNPO法人の皆さんが環境保全活動をおこなうビオトープもあります。


梅の花
梅の花
段々畑
段々畑
日本庭園
日本庭園

目黒区エコプラザで生きものを探ろう!

 公園などで生きものに出会い、その生きものをもっと知りたくなったら、目黒区エコプラザの情報室をご利用ください。目黒区エコプラザでは、生きものや里山の生きもの同士のつながりなどがわかる図書の貸し出しをしています。

また、2月~3月末にかけて、「里山のくらしといきもの」という展示もおこなっています。ぜひ一度お越しください。

緑の多い場所は生きものが育つばかりでなく、樹木などの植物が二酸化炭素を吸収しています。都市の緑は、人間が整備し、環境を改良するなど、手を加えることで守られます。何気ない公園で生きものを見つけた時に、この自然と触れ合える環境の陰には、守る人の力があることを思い出してください。そして、私たち人間も生きものの一種です。私たちの生活の一部を環境にやさしい暮らし方に見直すことで、地球温暖化防止や生きものを守ることにつながります。