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東横線のSDGsトレイン

SDGsトレイン「美しい時代へ号」提供:東急グループ
SDGsトレイン「美しい時代へ号」提供:東急グループ

最近、東横線にカラフルな三角模様で装飾した電車が走っているのをご覧になりましたか?「SDGsトレイン」【外部リンク:東急グループ】と表示されていますね。

「SDGs(エスディージーズ)」とは「サスティナブル(持続可能)な開発目標」の略称。国連加盟国が2030年までに達成するために掲げた17の目標とその達成の具体的な169のターゲットで構成されています。

東横線のSDGsトレインの中にはこれらの目標などを説明したパネルや、取組み事例などが掲示されています。


提供:東急グループ
提供:東急グループ

とても興味深い電車なので、何故このような電車を走らせているのか東急株式会社(以下、東急)にお伺いし、サスティナビリティ推進グループ企画担当課長の金澤さんにお話を聞いてきました。

 

ここで、資料として頂いたのが「統合報告書」という冊子。「多くの企業では報告書は経営・環境・社会貢献などのテーマごとに作りますが、東急ではそれらは全て有機的に関連し合うものと捉えてサスティナブルな経営を目指しているので統合という形をとっている」とのことでした。「この取組みが次の時代を目指すSDGsと共通するので、是非皆様とも共有したいということでSDGsを紹介する車両を東横線の他、田園都市線と世田谷線でそれぞれ1編成走らせている」とのことでした。

 

SDGsの目標は様々な分野に及びますが今回のきっかけとなった「電車」について「エネルギー・気候変動」を重点にお伺いしました。

 

そもそも電車は大量輸送機関としてCO2(二酸化炭素)排出量が低い乗り物ですが、最近の車両では、電動機や駆動装置の改良、照明のLED化などにより、従来車両より使用電力量が50%も削減しているそうです。

提供:東急グループ
提供:東急グループ
提供:東急グループ
提供:東急グループ
提供:東急グループ
提供:東急グループ


東横線 提供:東急グループ
東横線 提供:東急グループ
田園都市線 提供:東急グループ
田園都市線 提供:東急グループ
世田谷線 提供:東急グループ
世田谷線 提供:東急グループ

また、今回使用している車両については、東横線や田園都市線ではカーボンオフセット【外部リンク:J-クレジット制度HP】により、世田谷線では自然エネルギー発電電力を使用して実質排出量0としているそうです。

これからも低炭素社会実現のため、省エネルギーの推進と電力の切り替えで2050年には会社全体で電力使用によるCO2排出ゼロを目指すということでした。

提供:東急グループ
提供:東急グループ

また、最後に金澤さんからの「自分たちが子どもの頃、電車運転に憧れたけれど、50年後の子どもたちが相変わらず憧れを抱くような鉄道でありたい!」というコメントが印象的でした。

なお、同じ趣旨で関西の阪神・阪急でも同様の電車を走らせているそうです。

これを機会に私達もSDGsに関心を持ち、次の世代の夢のためにも何ができるのか、改めて考えてみるチャンスとしたいですね。


取材協力:東急株式会社 https://tokyugroup.jp/