
「食品ロス」(食べられるのに捨てられてしまう食品)を出さない工夫をしてますか?
消費者庁が行った「家庭で捨てられやすい食品は?」(※)という調査で、第1位が「主食のごはんやパン、麺類」という結果が出ています。主食を捨てる理由は「食べ切れなかった(食べ残し)」とのこと。
中でも食パンは、購入してからうっかり放置すると乾燥して味が落ちたり、忘れてカビが生えると安全に食べることができません。また、食パンの賞味期限は短く、焼いてから2~4日です。
そこで、保存する時にちょっとひと手間かけて、もう少し長く、美味しく食べ切る方法と冷凍食パンを使ったレシピをご紹介します。
※「食品ロス」を防ぐために消費者庁が公表した「食品ロス削減ガイドブック(令和5年度版)」には、あらゆる食品ロスの調査結果や情報、家庭で食品ロスを出さない実践方法など「食品ロス削減」の情報とたくさんの工夫が掲載されています。
食パンの冷凍保存
購入した食パンが食べ切れない場合、購入当日や次の日に食べる場合は常温保存(15~25℃)でも良いですが、それ以上保存する時は、冷凍保存をおススメします。冷凍保存の場合、水分を多く含む食パンの品質を保つため「冷気から守る」、「乾燥を防ぐ」、「冷凍庫の臭い移りを防ぐ」3つのパンを守るポイントがあります。この3つをクリアする冷凍保存方法は、「二重包装」です。
「二重包装」で冷凍保存

➀ 食パンをアルミホイルで包みます。その時、食パンとアルミホイルの間に空気が入らないように包みます。(アルミホイルは破れやすいので注意して包みましょう)

② 次に食パンを購入した時にパンが入っていた袋を有効活用します。アルミホイルで包んだ食パンを1枚づつ丁寧に袋に入れ、最後に空気を抜くように密封して冷凍庫で保存します。二重に包装することで、食パンの美味しさを保つことがでできます。ただし、冷凍してから2週間程度で食べ切ることが望ましいとのことです。

③ 解凍する場合、そのまま自然解凍もできますが、冷凍のままアルミホイルに包んだ状態でフライパンやトースターで焼くこともできます。
冷凍保存した食パンでスマートライフレシピ
食パンの耳と中の白い部分を材料としてスイーツ2品をご紹介します。調理の中で、冷凍保存で使用したアルミホイルを再利用します。
食パンの耳でつくる「くるくるロール巻き」


材料2人分
(食パン6枚切りサイズ)
・ 食パン 2枚
・[A]マーマレード 小さじ2
・[A]有塩バター 大さじ1
・[B]シナモン 少々
・[B]砂糖 小さじ1
【作り方】
➀ 常温で戻した食パンの角に包丁で切れ目を入れます。
② ➀の切れ目からキッチンバサミで耳の幅を厚めに「ロ」の字状にカットします。
➂ ②のパンの耳を湿らせた布巾で包みパンを柔らかくしておきましょう。
➃ 冷凍食パンの包装で使ったアルミホイルをココット皿の内側に敷きます。
⑤ ➂を布巾から取り出し、くるくると渦状に巻いて➃に入れます。
⑥ ⑤の上に[A]を順番に塗ったあと[B]をふりかけます。
⑦ トースターで表面がきつね色なるまで焼いたら出来上がりです。







食パンの白い部分で「エッグタルト」


材料
(食パン6枚切りサイズ)
・ 食パン(耳を除いた部分) 2枚
・[A]砂糖 20g
・[A]牛乳 50ml
・[A]生クリーム 50ml
・卵黄 1個分
・バニラエッセンス 少々
・ブルーベリー 8粒
・ミント 適量
【作り方】
➀「くるくるロール巻き」で使用したパンの耳以外の白い部分を使います。
② ➀の厚みを薄くするため、包丁で半分に切ります。
➂ 冷凍食パンの包装で使ったアルミホイルをココット皿の内側に敷き②を入れます。
➃[A]を鍋に入れ沸騰しないよう弱火で加熱し、へらで混ぜ、砂糖が溶けたら、火を止めて人肌位に冷まします。
⑤ ボールに卵黄を入れて、泡立て器でなめらかになるまで混ぜます。
⑥ ⑤に➃とバニラエッセンスを入れて混ぜます。
⑦ ➂に⑥を流し入れます。
⑧ ⑦の上にブルーベリーを載せます。
⑨ 200℃に余熱したトースターに⑧を入れて、10~12分焼き、焼き目がついたら出来上がりです。










≪レシピの提供≫
ecoライフライター海江田 佳子(かいえだ けいこ)
栄養士・食育インストラクター―・健康管理士・エコ・クッキングナビゲーター