
スーパーマーケットの回収BOXを活用しよう!
買い物のたびに家に持ち帰る様々なプラスチック容器。使い終わった後、どうしていますか?
目黒区では「資源の日」にプラスチック容器を集積所に出すことで回収されますが、私は「食品トレー」をスーパーマーケットの回収BOXに持参しています。
その理由は、スーパーマーケットでの回収は、食品トレーなど同じ種類の素材だけを集めてリサイクルするため、質の高い再生素材となり、再び食品トレーなどの製品に生まれ変わります。洗って乾かして持っていく手間はかかりますが、そのひと手間がごみの減量、資源の有効活用につながるのです。
透明容器も回収する東急ストア

私が気になっていたのが、惣菜パックやお弁当のふたなどに使われる「透明容器」です。多くのスーパーマーケットでは発泡スチロール製のトレーのみを回収しており、透明容器は対象外です。
目黒区内の15社のスーパーマーケットを調べたところ、東急ストアは透明容器も回収していることが分かりました。
中目黒本店を訪ね、なぜ透明容器も回収できるのかを、同社サステナブル推進部の片衛賢司課長に伺いました。
「回収したトレー類は、食品トレーを製造するエフピコ様(※)に引き渡しています。エフピコ様では独自の技術により発泡トレーも透明容器も食品トレーに再生しています。弊社では一部の商品に再生トレーを使用し、資源を循環させています」
東急ストアでは76店舗にリサイクルBOXを設置し、2024年度の食品トレー回収量は11万9,860kgに達しています。
※エフピコでは、使用済み食品トレーを再び食品トレーや透明容器に再生する「循環型リサイクル」(トレーtoトレーⓇ、ボトルto透明容器™)を行っています。新規製造と比べてCO₂排出量を約30%削減。透明容器は独自に開発した素材識別技術により多様な素材を識別できるようになったことで、2008年から回収可能となりました。なお、食品トレーはリサイクルできないものもあるので、注意書きをご確認ください。
身近な場所から始まる好循環
発泡トレーや透明容器はかさばるため、家庭で取り置くのは少し大変かもしれません。それでも、店頭回収に協力することで、資源の有効活用が進むと私は考えています。
さらに、区の回収には税金が使われますが、スーパーマーケットの店頭回収は企業の責任で行われています。つまり、私たちの税金を使わずにリサイクルできるのです。
【取材を終えて】
片衛さんはこう語ってくれました。
「皆さまが日々利用するスーパーマーケットという身近な場所を通して資源が循環し、その取り組みが地域全体に影響を及ぼすことで、地域がより良くなっていくことにつながると考えています」
このような取り組みが業界・企業・自治体・消費者へと広がり、好循環を生むことを私も願っています。
まずは、売る人・買う人、それぞれの立場で「当たり前」を見直すことから始めませんか? サステナブルな社会はそこから生まれると私は信じています。(わたこ)
■東急ストア
https://www.tokyu-store.co.jp/environment/
東急ストアでは、食品ロス削減、資源回収(食品トレー、牛乳パック、ペットボトル、ペットボトルキャップ)、廃食油の回収、有料レジ袋の収益金の寄付、カトラリーの木材使用量削減、CO₂の削減などにも取り組んでいます。
