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街歩きで”木”を楽しむ

通勤や買い物で歩く道沿いには、街路樹としてさまざまな種類の木が植えられていて、私たちに安らぎを与えてくれます。ビルの周囲にも多くの種類の植栽があり、身近でいろいろな木を見ることができます。

 

街を歩くとき“木”だけを見ることはあまりないでしょう。でも、ときには足を止めてじっくり眺めてみましょう。今まで気づかなかったさまざまな木の表情に驚くかもしれません。

 

 

※参考:目黒区内街路樹の樹種数 71種類(国道、都道、区道)

 2014(H26)年度 目黒区みどりの実態調査 樹木Ⅱ道路植栽調査より


どんな木があるのだろう ~気になる木を見つける~

木には、葉の形、花の色や香り、樹形や樹皮の感じ、紅葉の色づきなど、それぞれに特徴があります。そして四季の移り変わりに合わせて、木の様子もどんどん変化していきます。このような特徴や季節による変化に気づき始めると、木の存在やその生き方がぐんと身近になってきます。普段歩く道沿いで、何種類かの木を決めて観察してみましょう。


四季の変化を楽しむ ~見続けると変化に気づいて驚く~

季節ごとに木はさまざまな表情を見せてくれます。1年間を通して見続けていると、その変化に驚かされます。

《ハナミズキ》の一年


冬越しをする丸い花芽。固く閉じている

春、あたたかくなって、花芽が少しずつ開き始める

4月~5月頃、花が咲き葉が広がる華やかな時。真ん中に集まる黄緑色の小さなひとつぶずつが本当の花

秋になると、実は赤く熟して葉は紅葉する。やがて、赤い実は鳥に食べられ葉も落ちてしまう


いろいろな姿を見せてくれる街路樹

街路樹は、個性あふれるいろいろな姿を見せて、私たちを楽しませてくれます。

《タブノキ》 タブノキは常緑樹。ちょっと地味な木。春に新しい葉っぱが出てくるが、1㎝くらいの小さな芽が、あっという間にぐんぐん伸びて広がる様子にびっくりする!


《カツラ》冬はこんな姿だけど、春に出てくる葉っぱはフリルのついたハート形!秋に葉が枯れると甘い香り

《ハクウンボク》丸く大きな葉っぱが特徴。5月~6月頃白い花が咲き、夏に丸い実がぶら下がる

君、肌がだいぶあれているけど大丈夫?《シマトネリコ》


街路樹の労をねぎらう⁈

街路樹には、多くの役割が与えられています。街の景観を良くするとともに、排気ガスや騒音をやわらげ、強風や夏の日差しをさえぎり、ヒートアイランド現象の緩和、火災の延焼防止、道の安全を守る・・・などなど。「君は頑張っているね」というような気持ちで、木を見る人がいてもいいかもしれません。

普段通り過ぎてしまうところにも、魅力的なものがたくさんあるようです。

ゆったりとした気持ちで、街を歩いてみたいですね。