実践わたし流!! 投稿者:B.T.Y.


切れ味重視で奮発して購入した万能包丁。せっかくなら自分で手入れしたいと思い、砥石も一緒に購入しました。ネットで調べながら自己流で研いでみたものの、すぐに切れ味が落ちてしまいます。「どうすれば切れ味を取り戻せるのか?」正しい研ぎ方を学ぶため、目黒区エコプラザで開催されている人気講座「修理コツコツ講座 包丁研ぎ」に参加しました。
会場には、参加者一人ひとりに砥石が用意されており、実際に自分の包丁を使って研ぎ方を学べます。包丁には「両刃(もろは)」と「片刃(かたは)」があり、それぞれ研ぎ方が異なるため、講師が参加者の包丁を確認し、適した方法を丁寧に説明してくれます。
私が気になっていたのは、「研ぐときの角度」と「どのくらい研げばいいのか」という2点。講師に相談してみると、次のようなアドバイスをいただきました。
・角度について:包丁を砥石に対して約15~30度が目安。どのぐらいの角度にするかはあまり気にしなくてもよく、それよりも同じ角度を保って研ぐことが重要。
・研げたかどうかの目安:「かえり」ができるまで研ぐこと。かえりとは砥石で削れた包丁の刃が裏側にめくれ上がったもので、しっかり研げたサイン。指の腹で刃の裏側をそっとなぞると、ザラっとした感触があれば、かえりが出ている。
研ぎ方は、砥石に対して包丁を45度の角度で構え、刃の根元・中央・先端と順に研いでいきます。両刃の場合は、片面にかえりが出たら裏返して反対側も同様に研ぎ、最後にもう一度表に返してかえりを落とせば完成です。



わずか10分ほどの工程で、包丁は見事に切れ味を取り戻しました。これまでうまく研げなかったのは、かえりが出るまでしっかり研げていなかったことが原因だったようです。
研ぎ終えた包丁でトマトを切ってみると、思わず「おおっ!」と声が出るほどの切れ味です。
包丁が切れなくなると、つい新しいものに買い替えたくなりますが、研ぎ方を覚えて砥石で手入れすれば、切れ味は長持ちします。何本も買い替える必要はなく、愛着のある一本を長く使い続けることができるのです。