
このおいしそうな写真は、目黒区の学校給食で、子どもたちに大人気のジャンボ餃子です。40年前からあるロングセラーで、皮は一つひとつ給食の調理員さんが包んでいるそうです。
子どもたちの笑顔こぼれる給食。給食室では、できる限り野菜くずを出さないような下処理、献立の工夫等をしているそうですが、それでも発生してしまう野菜の皮などの調理残渣(ざんさ)や食べ残しがあります。
目黒区では、令和6年度から給食残渣(給食で出た生ごみ)を飼料にリサイクルする取組を始め、給食から発生する生ごみを回収して全てをリサイクルしているそうです。

給食残渣のゆくえ
目黒区の学校運営課の上野さんにお話を伺いました。
「回収された残渣は大田区にあるリサイクル施設に運ばれます。そこでは『油温減圧式脱水乾燥法』で水分を蒸発させ、保存性の高い飼料原料へと生まれ変わります。巡り巡って、その飼料を食べた豚や鶏が、私たちの命の糧となる・・・という循環が生まれています。」




資源の循環のスタートライン
なぜこの取組を始めることになったのでしょう?
「目黒区では令和5年に『目黒区環境基本計画』を改定。基本方針のひとつとして『ものを大切にして資源が循環する未来をつくる』を掲げました。」
そこで「清掃リサイクル課」から、学校給食を主管する「学校運営課」へ、「区全体で食品ロスを減らし、資源を循環させよう」という働きかけがきっかけで始まりました。
「もともと国の方針※でも、生ごみを再利用する際、数ある再利用の資源の中で飼料化することを最優先事項と定められていました。」と上野さん。
なるほど、飼料化は、食べ物を再び食べ物(肉や卵)へ戻す効率的な再利用であると同時に、飼料の輸入にかかるエネルギー(フードマイレージ)を減らし、脱炭素社会へも貢献することになりますね!
子どもたちの食を育む現場では

学校ではどのように取り組んでいるのでしょうか?
「目黒区では、区立小・中学校、こども園に、一人ずつ栄養士を配置しています。残渣をリサイクルするための分別や管理を担ってくれています。子どもたちに、給食だよりや校内放送でこの取組の紹介もしています。」
また、ジャンボ餃子のように子どもたちが大好きなメニューを取り入れたり、子どもたちの持っているタブレットに、給食をつくる様子を配信したり食べ残しが出ないような食育にも力を入れているとのこと。
現場の方々の努力が、子どもたちの心や体を育て、環境意識を高めているのでしょう。目黒区の給食で始まった大きな循環ですね。
私たちの家庭のキッチンから出る生ごみもコンポストで堆肥にしたり、土に還したりしますが、生ごみがバイオガス発電に生まれ変わる時代もそう遠くない未来にありそうですね。
