

自由が丘駅から徒歩5分、静かな住宅地の一角にひっそりと佇む「nucafe」があります。
店名の「nu」には“縫う”という意味が込められており、その名の通りnucafeは、カフェバーでありながら洋服のお直しを行う工房でもあります。
店内には、カフェスペースと、お直しを行う工房が同じ空間に並び、心地よく響くミシンの音を聞きながら、ゆっくりとした時間を楽しむことができます。
今回お話を伺ったのは、nucafeのお直し職人である髙畠海さんです。
持ち主の思いや思い出を大切にする

髙畠さんは、注文を受ける際に、持ち主と直接顔を合わせてじっくり話をすることを大切にしています。
「限られた設備の中で、できるものとできないものがあります。だからこそ、持ち主と顔を合わせてメリットやデメリットをきちんとお伝えし、話し合いながらお直しを進めています。『直したい』という気持ちの中には、必ずその人なりの理由や思いがあるんです」
以前には、オーダーで仕立てたお父さんのコートを、娘さんが着たいという相談があり、サイズを大幅に作り替えるお直しを行ったそうです。
「その娘さんが『直してもらったコートを着たら、お父さんが喜ぶと思うので見せに行きます』と言ってくれて。そういう人の思いや思い出を大切にすることが、何より大事なんだと思いました」
髙畠さんは、服や物そのものだけでなく、そこに込められた持ち主の思い出やストーリー、さらにデザイナーなど作り手の思いにも耳を傾けています。
そしてそのすべてを大切にしながら、自分自身の思いも重ねて、一着一着と丁寧に向き合い続けています。
日常の中に直しの文化を取り入れる


髙畠さんのお直し工房は、ボタン付けひとつから気軽にお願いすることができ、洋服だけでなく、小物や革製品などの修理やリメイクも行っています。
しかし、服の大量生産・大量消費が当たり前になった今、特に若い世代では「洋服は直せるものだ」ということ自体を知らない人も少なくないそうです。
「お直し工房を始めた頃から、『洋服は直して使えるんだということをもっと知ってもらいたい』と思っていました」
nucafeは、カフェとお直し工房がひとつになった場所です。
日常的な存在であるカフェと組み合わせることで、コーヒーやお酒を飲みながらお直しの様子を目にし、「そういえば、これも直せるかもしれない」とふと気づくきっかけが生まれます。
nucafeは、そのように「直す」という文化を、特別なものではなく、日常の中の一部として自然に感じてもらえるような空間を目指しています。
nucafe
〒152-0035 東京都目黒区自由が丘3-7-10
お直し営業時間 12:00〜19:00
(不定休の場合有、お電話にてご確認下さい)
カフェ営業時間 平日18:00〜24:00/日祝14:00〜24:00
定休日:水曜日(カフェバー・お直し)、土曜日(お直し)
Instagram:@nucafe_jiyugaoka
詳細はHP・Instagramでご確認ください。
