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「アースデイ東京2021」見学記

アースデイは1970年にアメリカで誕生し、日本では1990年に第1回が開催された「誰もが自由に地球環境に関心を持ち、考え、行動する」イベントです。コロナ禍で昨年はオンライン開催でしたが、今年は会場展示も実施されたので、4月17日に会場の代々木公園へ行ってきました。オンラインの部分もあるので、会場は例年に比べて非常に小規模、展示のほとんどが物販のテントと飲食のブースとステージでした。それでも会場で実際に目で見て、音を聴くのはいいですね。

今回は自分なりのテーマとして、そもそもの趣旨である「地球のことを考えて行動する」に着目し、誰もが日常生活に無理なく気軽に取り入れられるものがないかを探してみようと思っていました。


会場を一回りしてみた感じとしては「エコ」そのものより広い意味での「エシカル」を意識した物販が多い感じでした。品物には「生産国の国情」「生産者を取り巻く状況」「作り手の意識・こだわり」など意味があり、お話を伺ったり、手に取ってみると思わず欲しくなりますが、ちょっと冷静に考えると「これ実際に日常で使うかな?」と複雑な気持ち。飲食ブースでは缶ビールやペットボトル飲料まで売っていたのにはちょっと驚きました。

TAKEFU(竹繊維の布製品)

Bee Eco Wraps Japan(蜜蝋ラップ)

ワークショップ支援チーム“つくるプロジェクト”(さき布草履)

iiDA Woodturning(木製食器等)


改めて今回の自分のテーマに沿ったものを探ってみると、「竹の繊維を使った布製品」「蜜蝋ラップ」「さき布草履」など馴染みの物販で変わり映えしないものでした。

その中で一番目を引かれたものが「ecologica」というCO2排出排出量の削減やカーボンオフセットのお手伝いをしている会社の「カーボンニュートラル」に関する展示でした。

我が国でも、政府から2050年までにカーボンニュートラルを実現するという目標が出されました。

これを実現するための手段として各企業、自治体などがどのように取り組めばよいかをサポートする事業を行っているそうです。実際に進めるためには「現状を把握し」「削減対策を進め」「不足をカーボンオフセットでカバー」という流れで進め「気候変動に関する国際連合枠組条約」に沿った評価を行っていくのだそうです。

    テント前でアンケートに答える

     カーボンニュートラルの展示


今回の展示もカーボンニュートラル実現の取り組みとしてのカーボンオフセットの重要性を広めることを目的に行っているそうです。内容が大きいだけに個人で気軽に取り組めるようなことでもありませんが、少しでも役に立てるように「考えて行動」しなくてはと考えさせられました。あと30年、子どもたちの未来のために目標が達成できるといいなあと思いながら会場を後にしました。

用語解説

※カーボンニュートラル:二酸化炭素等の温室効果ガスの排出量から、森林などによる吸収量を差し引いた、実質ゼロを意味する。現在日本からは年間12億トン(令和2年度)を超える温室効果ガスを排出している。

※カーボンオフセット:CO2等の温室効果ガスの排出について、まずできるだけ排出量が減るよう削減努力をし、削減しきれない温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動(植林など)に投資すること等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方。